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No.03 『夕暮れの竹林と悠久の森(ゆうぐれのちくりんとゆうきゅうのもり)』

¥15,000($95.69)

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鮮烈なオレンジ色の夕闇と、深く静まり返る竹林のグリーン。補色に近い強烈な色彩対比を使いながらも、画面全体には不思議なほどの静寂とノスタルジーが満ちている。赤木氏の「極彩」と「細密」が、情緒豊かな日本の原風景的な美意識と重なり合った詩情豊かな作品である。

画面左奥に沈みゆく太陽は、まるでステンドグラスのように多色で区切られ、夕暮れの淡い光を世界へと投げかけている。その光に照らされて大空へ羽ばたく白い鳥の群れは、一日の終わりを告げると同時に、穏やかな夜の訪れを予感させる。空の背景に施された繊細なグラデーションは、大気の湿度や空気の冷たさまでをも描き出しているかのようだ。

中央にそびえる竹林と巨木の群生は、圧巻の一言に尽きる。竹の節目一つひとつ、葉の重なり一枚一枚が、狂おしいほどの情熱と細密なラインで描き抜かれており、職人技を超えた祈りのような手仕事が伝わってくる。竹の凛とした直線と、奥に見える針葉樹・広葉樹のやわらかな曲線が心地よいリズムを生み出し、森の奥深くへと続く立体感(奥行き)を創出している。

右手の小山にたたずむ2頭の鹿のような動物は、人間が容易に立ち入ることのできない「聖域」を守る精霊のようにも見えてくる。色彩の華やかさに目を奪われがちだが、本作の本質は「自然に対する敬畏の念」にある。見る者の心を優しく鎮め、深い呼吸を促してくれるような、精神的な深みに満ちた佳作である。

文評:双子三郎

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